アラビア窯-1873年11月、スウェーデンのロールストランド社が、フィンランドのヘルシンキ郊外にあるアラビア地区に設立した製陶所です。 1900年の初め頃までは、主にロシア向けの日用食器、衛生陶器、銅版転写によるディナーセットを製造していました。その後独自の技術やデザインを研究し、ロシアよりフィンランドが独立する1年前の1916年にロールストランド社からの独立を果たし、フィンランドの国民的製陶所として歩み始めたのです。 1932年に迎えられたアート・ディレクター、クルト・エクホルムがアラビアの日用食器のデザインに取り入れた機能主義や、アラビア・アート・デパートメント(芸術部門)の設立による優れた作家やデザイナーらの自由な活動はアラビア窯を大きく発展させました。また、エクホルムに誘われ1945年に招かれたカイ・フランクがデザインしたキルタ(のちのティーマ)は、食器をミニマライズさせ、少ないアイテムで多目的に使えるようにした「キッチン革命」でありました。 このような数々の独創的な考え方や手法が、フィンランド陶芸界においてアラビアを確固たる地位に押し上げました。そしてそれらは、今日のアラビアの基礎ともなっているのです。 時代を超越した温かみのあるデザインは、消費者のニーズをしっかりと捉えます。次の世代へと受け継がれるテーブルウェアとして、厳しい品質管理のもと、日々多くの国へと生活を楽しくする製品が送りだされています。 |
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